合格体験記

阪大・基礎工 合格体験記  細川雄平(清風高校)

 僕は高校一年生のときに葦牙に通い始め、最初の頃は英語と数学の個別授業を受け、高校二年の秋からは英語と数学に加え化学の個別授業を受けました。
 新家先生の英語の授業は非常にハイレベルなテキストを使用し最初の頃はただただ難しい、こんなものが自分に理解できるようになるのかと思っていました。さらに周りの生徒のレベルも高かったので、なんとか他の生徒においていかれないように毎回毎回テキストを必死で予習復習しました。しかし京大・阪大レベルの英語になると自分でなんとか訳せても英文の意味がよくわからないことがよくあります。そこで新家先生の力が発揮されます。新家先生はよく雑談をするのですが、その雑談が他の英文を読むときの理解を助けるのです。イデアの話、無意識の抑圧などなど。
 また授業以外でも新家先生の方針のもと英語の勉強をしていきました。英語といえばまずは単語だと言って単語と最小限の例文だけが載った単語帳にやたらに付箋をペタペタ貼って、単語を覚えている人がいます。僕にはそれはただ英文を読むことから逃げて、とりあえず単語だけ覚えて英語の勉強をしている気になっているだけにしか見えませんでした。英語の力は英文を自分で読まなければ上がりません。僕は新家先生の薦める、英文を読んで単語を覚える形を取っている『速読英単語』の必修編と上級編を毎日寝る前に一章ずつ読みました。受験の前の日も同じことをしました。
 次に数学ですが、葦牙の数学でお世話になったどの先生も質問にすばやく対応してくれるのはもちろんのこと、もっと良い解き方など瞬時に教えてくれます。また後輩に声を大にして言いたいことはやはりチャートをマスターせよということです。僕は高校三年の夏までに三周ほどチャートをしましたが、その後ずっと同じ参考書をやっていることに不安になり他の参考書をのらりくらり手を出してしまいました。これは間違いだったと受験を終え気づきました。チャートを本当にマスターしたなら京大も阪大も、あとは過去問で鍛練を積めば相当の力がつくと思います。というのも京大や阪大といってもたいてい二問ぐらいは典型問題なのです、しかし秋頃からチャートをするのをやめた僕は阪大を受験したとき一問しか完答できませんでした。あとで試験問題とチャートを見比べると、やはり二題ぐらいは似た問題が載っていました。そして阪大数学では二問完答で十分、合格点となります。したがってチャートを十分マスターしましょう(何周したとかではありません、マスターをするのです)。
 次に化学のこと、化学の授業を受けている人は他の教科と比べ少ないですが僕は強くおすすめします。化学は学習初期段階では毛嫌いしがちな教科だと思います、少なくとも僕は毛嫌いしてました。しかし化学の前口先生に出会い、どんどん力をつけていき、一番好きな教科になりました。前口先生は長期に渡る学習計画を生徒と一緒に考えてくれたり自筆のプリントを使って授業をしてくれたりと、とにかく親身になってくれます。また質問すれば丁寧に教えてくれるのはもちろんのこと、発展内容や大学の内容も教えてくれ、化学への理解と好奇心を涵養してくれます。そこで有機化学の反応機構に興味を持った僕は大学で有機合成をやりたいと思うようになりました。前口先生と出会わなければ、化学に興味をもつこともなかっただろうし、阪大に受からなかったと思います。というのも本番で数学で失敗した僕ですが、この年の化学の問題が難しく他の人が点を取れない中、高い得点率で点を稼ぐことができました。
 僕は葦牙に通い始めた当初、とうてい阪大に行くような学力はありませんでした。しかし葦牙の先生の力も借りながら、とりあえず努力することによって栄冠をつかみ取りました。努力すれば受かるとは言い切れないけど、栄冠をつかんだ人は努力してます。まずは騙されたと思って葦牙の指導方針のもと努力してみてください。最後に、新家先生、前口先生をはじめ葦牙でお世話になった先生方、マイペースな受験を許してくれた両親に感謝です。
         

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